自分と誰かを比べて落ち込んでしまった時

「Aさんは仕事が早くて優秀なのに、自分は全然ダメだ・・」

「Bさんには負けたくない!」

なんて、比較競争する相手を身近に求めてしまいがちな新米インテリアコーディネーターの方。
一回気になると、他人との違いや優劣を気にしがちです。

確かに、自分と他者との違いを知ることで、自分の今のレベルや立ち位置を把握することができます。
しかし、それは同時に、自己判断の勝手な比較でや解釈で際限なく自分を苦しめ、無限に追い込むことにもつながっています。

他人との比較は意味がない3つの理由

先にお伝えするのは、「他人と自分を比較しても、あまり意味がない」ということです。

どういうことか、3つの理由をご紹介します。

バックグラウンドが違う人間同士を比較しても、同じ条件下での比較にはならない

あなたが今まで築いてきた、学歴、家庭環境、社会人としての経験値は、あなただけのものです。
似たことをしてきていても、まったく同じという条件の人は、まずいません。
違う条件の人ですと、それぞれ得意なこと、できることは違いますし、成果物のレベルも違います。

違うバックグラウンド同士の人間を比較しても、同じ条件下での比較にならないのです。

相手のほんの一面だけしか見えていない部分とだけ比較しがち

確かに、あなたからみたら比較相手の「Aさん」は、自信があるように見え、接客も上手だったとします。
でも、それはAさんのたった一面(あなたから見た)のことでしかないのです。

あなた自身も、実に多面的な側面を持っていらっしゃると思います。
たとえば、人見知りをするタイプだけれど、人に感じさせないように明るく振る舞っている、とか。
本当は遅刻してきた人に文句を言いたいけれど、なかなか人前で怒れない、とか。

Aさんだって、もしかしたら本当は極度の人見知りで接客時は人一倍緊張しているかもしれません。
緊張を見せないように振る舞っているのかもしれません。
本当は接客が苦手だけど、陰で人一倍努力をして練習をしているのかもしれません。

相手のわかりえない内面的なことや隠れた努力を知らずに、「自信がありそう」「才能がある」「上手そう」と勝手に思い込んで比較対象にして、勝手に土俵入りしていませんか。

一方的で身勝手な優劣の決めつけを自分で作り出している

よくある他人との比較において、人は、「優劣」をつけたがります。

つまり、「Aさんの方が自分よりすごい」「Aさんより自分が優れている」と優劣を自分の中で一方的に決めつけてしまい、どちらかが優れていてどちらかが劣っているという状態を作りたい人が多いのです。

または、「○○はAさんの方がすごいけど、△△だったら負けたくない!」と勝手にライバル扱い。

相手を脅威に感じると、極端な闘志を剥き出しにして相手にツンケンしてしまったり、焦ってみたり。
勝手にライバルを作り出し、勝手に闘争心を駆り立て、勝手に優劣をつけて一喜一憂をしています。
シビアな言い方ですが、「一人相撲」になってしまっていることも少なくありません。

あなたは気づいていないかもしれませんが、勝手にライバル扱いされている方は、思わぬライバル扱いをされることで戸惑いしんどく感じていたりします。

勝手に優劣を決めつけて、勝手に負けた気になって、勝手に落ち込む・・一人相撲、とってない?

「過去の自分」をライバルにすることで生まれるメリット

他者比較は、基本的に相手より自分が劣っているかどうかを前提に行われるので、大抵勝手に自分で落ち込んで不幸に感じることが多いように見えます。

たとえば、レベル1の時にはレベル2、3に見える方と比べて自分はまだまだだ・・と落ち込みますが、レベル3になると、今度はレベル10に見える方と比べて自分はまだまだだ・・と落ち込んでしまうのです。

自分勝手な一人相撲ですが、常に負け戦になるように挑んでいるので、辛いんですよね。
このように常に他者と自分を比べてしまうと、常に不安や劣等感を持ち続けることにもなります。

そこでおすすめしたいのが、ライバルの存在の変更。
あなたのライバルは、「今のあなた」ではなく「過去のあなた」だと決めるのです。

「過去のあなた」をライバルにすることで、以下のメリットが得られます。

自分の成長を実感できる

あくまで比較対象は「過去の自分」なので、過去からどう成長したか、を自分で把握することができます。
極論、昨日の自分よりも今日できることが増えていれば、あなたは大優勝です。
定期的に自分を振り返ることで、「成長したこと」「できるようになったこと」を書き留めておくと、後で読み返して大きな自信に繋がります。

焦りや嫉妬から解放される

他人と比較していたことで生じていた焦りや嫉妬から解放されることができます。
あなたがあるがままの自分自身と向き合うことで、無用な人間関係のトラブルの可能性が低くなります。
あなたはあなた。あなたのペースで、過去のあなたよりも一歩進んでいればそれでいいんですよ。

自分で自分の価値に気づける

「過去の自分」と比較することで、自分が持っている自分の価値に気づくことができます。
自分を振り返ることで自分の強みや価値に気づけた人は、それだけで自分自身の価値を大切にできる人。自分で自分の機嫌を取れる人です。
こういう人は信用され、周りからの評価も高い人が多いです。
 

誰かとの比較より、大事なことは「自分がどうなりたいか」です。
自分が将来どうなりたいか、ゴールを定めて過去の自分と現在の自分を見つめることの方が、はるかに有益で幸せになれることを覚えておきましょう。

大事なことは、誰かとの競争じゃなくて自分の成長だよね。「自分がどうなりたいか」を見つめてみよう。