やらかした・・!
失敗した瞬間は、頭が真っ白になり、起きた失敗に対してなんとかしなくては・・!という焦りでいっぱいになったり、お客様や業者さんへの謝罪などで頭がいっぱいになります。
もちろん謝罪や訂正、といった対応も重要ですが、一番大事なことは、二度と同じ失敗をしないように、失敗と向き合うことです。失敗と向き合うとは、つまり、失敗の原因や背景を分析するということでもあります。
失敗学という学問では、失敗の原因を「当事者が原因となった失敗=自分自身が改善することができる失敗」と、「組織的な問題=自分が所属している企業や商慣習によって引き起こされた失敗」に分けることができます。
失敗を今後に活かすためには、まず失敗を知ることが大事。
失敗を生む原因は10に分類できると言います。
まずは失敗の中でも、とくに当事者が原因となった失敗を見ておきましょう。
世の中にまだまったく知られていない現象が存在し、その結果失敗してしまうこと。たとえば、COVID-19のコロナ感染対策も、当初はまだ誰も知らない未知のウイルスだったがゆえに防ぎようがなかった失敗と言えます。
未知より無知による失敗の方が多いです。無知とは、すでに予防策や解決策があるにもかかわらず、不勉強が原因で失敗すること。先輩ICさんは知っていたのに、入社したばかりの新米ICさんが知らないことで失敗してしまうことは多々あります。
気をつけていれば防げたのに、それを怠っていたために失敗してしまうこともあります。たとえば、ペンキ塗装したての壁だから触ったら傷ついてしまうのに、つい振り向いた瞬間に手を付いてしまう、といったケースです。
決められた約束事(ルール、手順)を守らなかったために起こる失敗です。本来現場監督を通して職人さんに伝える情報を、現場監督をすっ飛ばして職人さんに直接伝えたため、連絡の行き違いが発生して作業をやり直すことになった、などがあります。
判断に用いた基準や決断に至る手順が間違っていた時、失敗が待っています。「前回もやったから今回もやるだろう」と勝手に判断した結果、作業が行われておらずに失敗したというケースは多々あります。「考えたらず」と言われる失敗です。
失敗にも様々な原因があるんだね。あなたの失敗はどれに当てはまっていたかな?
仕事の失敗では、個人が原因ではなく、組織由来の失敗原因もあります。
失敗が誰の、どこの原因なのかを突き止めるためにも、客観的に失敗を分析してみましょう。
判断すべき立場の者が当然知っていなければならない知識や情報を持っていないために起きる失敗や、十分な検討を行わないために生じる失敗です。責任者が十分検討して指示を出していないがために現場が混乱するケースがあります。
何かをつくったり企画する時にはある種の制約条件を想定するものだが、時としてその条件が変化してしまい、望むべき結果が得られないまま失敗してしまうことがあります。たとえば、海外輸入品の建材が在庫の変動数が激しく、打ち合わせした時には在庫はあったが、半年後の施工のタイミングで発注したところ在庫切れを起こしていた、など。
企画や計画そのものに問題がある場合は、失敗へまっしぐらです。たとえば上司がいい加減に企画を部下が実行する際に問題が発生し、その責任を部下が負わされるケースもあります。
自分たちの価値観が周囲と食い違っている時に発生する失敗。雰囲気やコンセプトに合うと判断して職人さんのハンドメイドによる家具を提案したが、お客様はIKEAなどで安くちょっとすてきであれば十分と思っているなど、金額やものの価値に対するすり合わせがされていない際に発生しやすい。
組織自体に物事を進めるだけの能力が備わってなければ当然失敗してしまう。組織のトップが失敗を失敗と認めないことから失敗を重ねてしまうケースがある。
以上、失敗にいたった10の原因についてご紹介しました。
失敗をリカバリーしてからで構いません、やらかしたことを後で落ち着いて分析してみることから始めましょう。
失敗を失敗のままにしておくのではなく、「経験値」と捉えることで失敗から学べるはずです。
失敗だって後から見たら「貴重な経験値」になる。失敗から学べることだってある。失敗をいかして改善し、次こそ成功しよう!