「好き」では足りない!インテリアコーディネーターに採用されない理由

インテリアの仕事がしたい、インテリアコーディネーターになりたい。

きっとこれを読んでくださっているあなたは、インテリアの仕事に憧れを抱いている方でしょう。
ただし、こう考えるのは、あなただけではありません。
インテリアの仕事に憧れて、今この瞬間も沢山の方がインテリアコーディネーターの資格取得を目指して勉強したり、企業の採用情報を目の皿のようにしてチェックしています。

かつて、インテリアコーディネーター採用の仕事に関わった経験がありますが、1枠のインテリアコーディネーター枠に全国からかなりの数の応募が殺到するので、採用率は非常に厳しい人気の職業です。
また、未経験者や新卒採用の枠が極端に少ない業種であるので、基本的に有資格者の経験者から優遇されます。
これから就活される方は、厳しい状況を覚悟して長期戦でのぞみたいところです。

応募者のほぼ全員が「インテリアが好き」だから応募していると心得よう

採用の仕事をしていると皆さんの応募書類に目を通しますが、そこで「書類選考で落ちやすい」ケースがあります。

それは応募理由に「インテリアが好き」のアピールが延々と書いてあること。
いかに自分がインテリアが好きか、を熱く語っている方が多いです。
「インテリアの雑誌を読むのが好き」「家具が好き」「デザインが好き。」「子供の頃からインテリアの仕事に憧れていた。」

 

気持ちはよくわかりますが・・
残念ながら、これではアピール不足となります。

 

なぜならば、応募者のほぼ全員がインテリアが好きで応募しているから。
あなたの「好き」は、残念ながらあなただけの特別なアピールとしては受け取ってはもらえないのです。

 

 

「インテリアが好き」と書かれた山のような応募書類を、採用者はほぼ見飽きています。
そしてつぶやきます。

「インテリアが好きって・・ほかにアピールポイントはないのかね?」

 雇う側が知りたい情報は「あなたのインテリア愛」じゃないよね!

就活市場の中での「いい商品」とは?

それでは何をアピールするか?ですが、ここ就活市場の中であなたは「商品」として見られていることを意識して考えてみましょう。

 

そう、沢山商品があるのなら、「いい商品」「価値のある商品」を企業は手に入れたいですよね。

 

ということは、いかに「いい商品だ」「欲しい」と企業に思ってもらうかが大事になってきます。
その企業にとって「いい商品」とは何か、を考えた上で就活戦略を立てアピールするべきです。

 

それなのに・・

 

「インテリアが好き」と言うだけでは、いまいち「いい商品」とはイメージしにくいですよね。
なぜかというと、「好き」はあくまであなたの主観であり、企業は「インテリアが好きなのは当然」「企業にとってのいい商品を探したい」という認識です。
あなたが意識を向けるべきは、どうしたら企業があなたに対していい商品だと思ってもらえるかということ。
企業の立場に立った人材かどうか、企業が欲しい人材になれているかどうか。


この点において「インテリアが好き」は、残念ながら企業に対して印象の良いアピールではないのです。
極端な話、日本人相手に「私は日本で生まれ育った日本人で、日本を愛しています!わたしの「日本人らしさ」は特別でしょ!」とひたすらアピールしているのとあまり変わりはありません。

 

アピールすべきは「詳しいこと」OR「役に立てること」

もちろんインテリアが好きということは書いても良いと思いますが、それよりもあなたがアピールすべきは、「人より詳しいこと」「人の役に立てること」です。

 

たとえば、インテリアが好きで、インテリアを仕事にしたい、と思うのならば、インテリアの何かのジャンルについて人以上に詳しい知識を持っている、とか、その知識を使ってできることを中心にアピールをすべきです。

極端な話、インテリアに関係することでなくても構いません。
たとえばEXCELに強いので見積もりを作成するのが得意、とか、マルチタスクに抵抗がない、とか、接客で表彰されたことがある、とか。
インテリアの仕事は「提案販売」なので、提案や営業力といったセールスの能力が高い方はポイント高いです。

 

また、あなたが人に対して役に立てることがあるのであれば、それもアピールをしましょう。

 

インテリアの仕事はインテリアコーディネーターの試験勉強をすればわかる通り、幅広い知識や技術が求められる職業です。インテリアの知識や技術だけでなく、接客の技術だったり、営業提案の技術だったり、整理収納の知識だったり、CADの技術だったり、IllustratorやPhotoshopの経験だったりと、直接関係がないように思えてもあなたがインテリアの世界で即戦力として役に立てることは沢山あります。

「キッチンが好き」という漠然としたアピールよりも「主婦として日々家事をしている者の視点でお客様にご満足いただけるキッチンを提案して御社の売上に貢献したい」の方が、企業にとって役に立つ人の印象が強いよね。

 

インテリアの就活市場では、応募書類に「インテリアが好き」と熱烈に書くだけではなかなか厳しいです。
詳しいこと、役に立てることを盛り込んで、企業に「この人材は欲しい!」「この人と働きたい!」と思わせるようなセールスアピールをしていきましょう。