寒露に味わいたい、山からの贈り物「山づと」

つい先日まで真夏の暑さだったのに、季節はあっという間に秋。

10月8日〜23日頃までは寒露(かんろ)と呼ばれ、「朝晩は冷え込むが、日中は暑くもなく寒くもなくすごしやすい時期」と言われています。まさに季節と季節の谷間ですね。

 

空気が澄み渡り、抜ける様な秋晴れの青空は「天高く馬肥ゆる秋」とも表現されます。
その一方で、9月下旬から10月半ばにかけてじめじめした冷たい雨のことを秋雨(あきさめ)や秋霖(しゅうりん)と言います。「一雨一度」と言われ、雨が降るごとに気温が下がり、秋が深まるこの季節。

 

この時期、和菓子やさんの店頭には、栗や柿、あけびや芋のお菓子が並びますね。
まさにこの季節限定で販売されている和菓子「山づと」はご存知でしょうか。
皮のじょうよは山芋、こしあんは小豆、そして中に新栗といった、まさに秋の味覚を練り込んだ季節の和菓子です。

img_49411 出典:http://www.kyoto-saryo.jp/staff/kyogashi/10月の和菓子「山づと」.html

 

つとは「苞」と書き、元々はわらなどで包んだもの、またはわらに包むその土地の産物のことを指します。やがて「つと」が土産という言葉に置き換えられていったそうです。
都のつとを携えて、なんてあんまり今では言いませんが、つとという短い言葉の響きに、大切な贈り物を大事にくるんでいますよ、という気持ちがこもっているような気がして、人の心や日本語の奥深さに気付かされます。
店によっては山土産(やまづと)と表記されている「山づと」。まさに山からの贈り物ともいうべき和菓子ですね。

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出典:http://handa-shokado.co.jp/2016/02/12/山づと/