「日本の四季は素晴らしい」発言に思うこと

先日、ある外国人タレントが「自分の母国にも四季はあるしそれぞれ素晴らしい季節だと誇りに思っているけれど、日本のTVのつくりは「日本の四季は一番素晴らしい」という価値観が根底にあってその流れに沿った進行になっている。そのため心の中で四季は日本のものだけじゃないよと思いながらも日本の四季を褒め称えるコメントを言っています」といった内容のことを話していました。

 

最近の日本のTV番組は「日本のここがすごい」「日本の○○は世界一」といった、どこかと日本を比較して日本賛美をしたがる番組構成のものがいくつか増えてきていることに、皆さん気づいておられますでしょうか。

時期的にみても、それらの番組は2020東京オリンピックに向けたインバウンド消費(外国人が日本に旅行に来たり滞在することをインバウンドと言います)や需要に対するマスコミの意識の表れかと私は考えています。

インバウンド消費というのは、日本人と生活習慣や価値観が異なる外国人の消費活動を指します。数年後のオリンピック開催時に向けた訪日観光客の増加や需要拡大を目指して、行政や商工会議所でも他国との違いやレベル差、品質について調査をしているのをよく目にします。

ただ、経済効果をねらったインバウンド消費の動きに対して、表層だけの盛り上がり(これでは完全に泡(バブル)ですね)になっていないか、冷静に推移を見守ることも必要です。
それに、インバウンド消費の話の中でいつも残念に思うのは「日本のすばらしさ」アピールに終始して、他国へのリスペクトや配慮の不足。例えば四季は日本だけのものではありませんし、2シーズン、3シーズンの国が劣っているわけでもありません。
例えば、日本は一年に一度、主食の米収穫がある国ですが、東南アジアには二度収穫できる国もあります。日本は火山国なので温泉が豊富にありますが、台風や地震など自然災害が多い国でもあります。
「素晴らしい」というのは、ある一方的な目線での評価にしかすぎないということを理解した上で、日本に限らず、世界の様々な場所には環境に適応させるためのさまざまな知恵や生活の営みがあるし、様々な文化や気候に応じた社会があるということを知るということが、まず第一歩という気がしてなりません。

 

2020東京オリンピックの機運がこれから徐々に加速していく東京ではありますが、「ようこそ!私、ココとココがこんなにすごいんです」の連呼より、「ようこそ!あなたの国ってココがすごいんだって?」と相手に言えるホスト国日本でありたいと切に思います。