和風月名の由来と意味

みなさんこんにちは。和の空間コーディネーター ed-commons小林です。
暮らしに和のエッセンスを取り入れたいみなさんに和の空間をご紹介しています。

 

皆さんは和風月名(わふうげつめい)はご存知でしょうか。
カレンダーに小さく「睦月」とか「神無月」など書かれている、旧暦の月の別称です。暮らしに沿った名前ですので意味や由来を知ってみると、季節が味わい深いものになります。

 

1月 睦月(むつき)
0523-011月といえばお正月。家族や親戚一同が勢揃いで新しい年の初めを仲睦まじく過ごすことから「睦月」と付けられたそうです。それが今の核家族化になってくると「お正月に実家に帰る」意味も目的も薄れてしまい、お正月は海外に、という家族も増えてきましたね。
お正月だけでなく、成人式などの祝日を利用して家族で仲良く過ごす月になるといいですね。

 

2月 如月(きさらぎ)
0523-02 「読み方がわかりません」とよく言われる月です。旧暦の2月は現代の3月下旬にあたり、三寒四温といって寒さと温かさが交互にくるような気候では、いったんたたんだ冬物をまた着込むという時期でもあります。着物をまた着込む→「衣更着」が変化していつしか「如月」になったという説があります。

 

3月 弥生(やよい)
0523-03 3月生まれの女性に多い名前ですね。弥生は「木草弥生茂月」(草木がいよいよ生い茂る月という意味)が詰まって「弥生」になったのだそうです。
そういえば、「さくら さくら」という童謡でも「弥生」は出てきますね。
あら?桜は4月に咲くでしょう?と不思議に思いますが、旧暦の3月は今でいう4月上旬〜5月上旬を指します。昔は桜の咲く季節が弥生でした。ですから「さくら さくら やよいの空は 見渡す限り・・」という歌は旧暦の歌なのだということがわかります。
ちなみに、この季節のずれを訂正すべく昭和16年にこの歌詞は改められているのですが、どちらかと2番という扱いで広まってしまっているため、いまだに「さくら=弥生」の季節という歌になって現代に伝わっています。

 

4月 卯月(うづき)
0523-04 卯の花が咲き乱れる月を縮めて「卯月」とした説や、う=「初」「生」という音から春を1年の最初にした時の一番最初の月、という説などがあるとされています。
卯の花、というと、おからを野菜と炒めたあの料理を思い出すのではないでしょうか。私も料理の卯の花のイメージが強くありますので、お花の卯の花と言われても少々戸惑ってしまいます。
植物の卯の花は、こういうお花です。

 

5月 皐月(さつき)
難しい感じですので、読めても書けない人が沢山いる「皐月」。皐とは、「神に捧げる稲」という意味があり、旧暦だと現在の6月を指しますので稲作作業を指す月なのですね。
アニメのとなりのトトロに出てくるヒロイン姉妹の名前はどちらも5月を指す言葉で、季節を名前にするのって素敵だなあと子供心に思ったことがあります。誕生日が来るたびに「私の季節がきた」って感じられますよね。私は4月生まれで、ツツジの花が咲くと誕生日を迎えます。幼い頃は沢山咲くツツジの花が自分の誕生日をお祝いしてくれているようでツツジが咲くとそわそわしたものです。

 

6月 水無月(みなづき)
0523-06 旧暦の7月にあたるこの月はちょうど日本列島が梅雨時〜梅雨明けにあたります。
水が無いと書きますが、「水無月」の「な」は「の」を意味することから本当は「水の月」という意味なのだそうです。それにしても、水があるのか無いのかわかりにくい名前ですよね。
私は「天界に貯めていた水を降らせて無くなってしまうから水無月って言うんだよ」と教わりました。神様の視点で考えてみればなるほど、天界はこの時期水不足のようです。

 

7月 文月(ふづき)
0523-07ふづき、ふみづきとも読みます。七夕のお祭りというと、笹と短冊が定番アイテムですよね。昔は短冊に歌や文字を書き、書道の上達を願ったのだそうです。このため、文披月(ふみひらきづき)が縮まり文月になったのだとか。
すっかり織姫と彦星のロマンティックな話かと思っていましたが、書道が絡んでいたとは驚きです。今年の短冊は綺麗に書きましょうね。

 

8 月 葉月(はづき)
0523-08葉っぱの月と書くことから、学生時代は真夏で木々の葉が生い茂るから葉月というのかな・・と思っていましたが、この月は現代の9月から10月にあたる秋を指します。ということで、葉が生い茂るのでは無く葉が落ちる月を葉月という説があります。
これを知った時は衝撃的でした。旧暦と現代の新暦は少しずれているだけでこんなにも言葉の捉え方が違ってくるものなのですね。

 

9月 長月(ながつき)
長い月って何が長いのだろう、と言いたくなる名前ですが、現代の10月から11月にかけてのこの季節は秋分を過ぎて冬至に向けだんだんと夜が長くなる夜長月(よながつき)の季節。暑すぎず寒すぎず、夜の時間をゆったり過ごせるなんていい気候ですね。
9月は台風が多くて雨が長いから長月とも言うとも聞いたことがあります。

 

10月 神無月(かんなづき)
0523-10 水無月と同じように、「な」=「の」とし神の月という意味です。豊作を祝ってのお祭りが日本全国で繰り広げられるため、まさに神の月とも言えますね。地上に神が降りて天上界が空っぽになってしまうから神無月だよとも聞いたことがありますが、全国に鎮座する神々が年に一度、出雲大社に集まって今年の報告や来年を話し合う会議をする月とされていた出雲では、10月のことを神在月と呼んでいたということです。あれ?神無月って神々の忘年会や新年会みたいなものなのかもしれませんね。

 

11月 霜月(しもづき)
0523-11霜降月が縮まり霜月になったといわれています。今でいう12月ですね。霜が大地に降り、空気がぴんと張り詰め風が冷たく吹き荒れます。昼も短くなり、色づいた木々の葉はかさかさと枯れ果て散っていきます。冬の到来です。

 

12月 師走(しわす)
現代の12月の下旬から2月上旬までを師走と呼んでいました。昔は2月4日の立春を1年の初めとしたので師走の時期もずれていたのですね。「お坊さんも走るくらい忙しい」と教わったこともあるかと思います。新年を気持ち良くスタートできるよう、家の中の大掃除をしたり、お世話になった人たちにご挨拶をしたり。現代でも日本人は師走の時期が忙しいですよね。

 

いかがでしたでしょうか。
普段あまり使わない和風月名。それは現代の暦と少しずれてしまっていますが、昔の人の世界観や自然観が色濃くありとても興味深いものです。
お手紙を書くときなどにも和風月名で季節のことを書くと、とっても素敵ですね。