好きだったんですね。

私はある転機がきっかけでインテリアの道に進みましたが、私がこの仕事をしている理由は「私がやることによって人に喜んでもらえるから」が大きく、働くことで人を幸せにできるのなら何がしたいだろう、と思っていた頃にインテリアという手段があったからと答えています。
だから、本格的にインテリアの勉強を始めたのは、学生の時からではなく、30代を過ぎてから。
実は子供の頃、幼なじみの母親が一級建築士で実家を建て直してもらったことで建築士やインテリアコーディネーターになりたいと思っていたけれど、「算数が苦手だったらできないよ」と親に言われてあっさり諦めていたのです。

でも、好きだったんですね。
空間づくりが。
家の間取りをみて、いろんな想像を膨らませるのが。
高校生くらいまでレゴでひたすら建物を作っていましたし、新聞の広告なんかによくはさまっているマンションや一軒家の間取りを溜めてよく眺めていましたし、アメリカに留学した時は現地の3Dインテリアというソフトを買ってきてノートPCでいろんな間取りを作って楽しんでいました。

それなのに、
「私は数学が苦手で、とても理系の勉強なんてできそうにない」
とチャレンジすることも諦め、まったく違う仕事につきました。
つい最近まで、レゴで建物を作って遊んでいた記憶までなくしていました。

好きなものを探してインテリアの道に入ったというより、たまたまきっかけがあってインテリアの道でプロを目指すことになった私は、好きなインテリアの世界で仕事をするには、好きだけじゃダメでプロにならねばと思い、必死に勉強を重ねました。
いつしか、「人が喜んでくれるから楽しい」「完成して幸せそうな姿を見るのが嬉しい」という思いが強くなり、単純に自分がこういう作業が好きとか楽しいという気持ちをあまり感じていなかったことについ最近気づきました。

 

昨日、インテリアセミナーを終えて帰宅後、お客様からの言葉を一つ一つ思い出しながら、なんとなくパースでちょっと落書き。
パースだって、インテリアの試験や仕事を経て今まで散々描いているはずなのですが、まてよと思い出し、パースの教本を引っ張り出して教本の通りに線を引きました。
なんだか懐かしい作業だけれど、初心に戻ったような気がして、ふと「私、この作業が好きだったんだ」という思いに至りました。
当たり前のように思っていたけれど、あらためて言葉にすると、思いって強くなるんだということもわかりました。

人を幸せにするには、まず自分が幸せを感じ、
同様に、人に楽しいと思ってもらうには、まず自分がとことん楽しむ。

 

簡単なことなのですが、とっても大事なことを思い出した気分です。