日本人なら知っておきたい和紙の5つの長所

20年ほど前にアメリカの大学に留学していた時、文房具や書籍の紙の質がおそろしくガサガサなことに驚いたことがあります。
世界各地を旅していた時も、ホテルの部屋のメモ用紙や切符のレシートの紙質が日本のそれと比べて悪いなぁと思うことがしばしばありました。
日本の紙はティッシュから便箋や書籍にいたるまで、それこそ種類も豊富で高品質のものばかり。これは日本が山野が国土面積の7割を占める、樹木に相当恵まれた国だったからこそ、紙の文化が発達したのでしょう。
今日は、そんなハイレベルな紙文化の日本が誇る和紙の長所についてご紹介します。

丈夫で長持ち

なんといってもすごいのは、千年以上前に書かれた和紙製の書物がまだ文字も読めるということです。10年ほど前に江戸時代に書かれたある商家の和紙の帳簿を見たことがありますが、火事が起こるとまず帳簿を井戸に投げ込んで資産や経営を守ったそうです。井戸に投げ込まれた帳簿は水に滲んで読めなくなるのでは?と聞いたら、墨で書き乾かされた文字は水分を吸ってもなんとか読めるのだとか。
ちなみに私たちが現代に使っている紙は機械で漉いた紙。薬品を使用しているため、紙の寿命は100年と言われています。

 

空気を通す

和紙は植物繊維が密にからんだ繊維質の紙ですので、顕微鏡でみると細かい隙間が空いています。このため、通気性に優れており、窓の内側に障子を入れると結露ができにくいと言われています。

 

光を通す

和紙にあたった光は繊維の絡み具合によって微妙に変化し、光の乱反射を引き起こします。
日本の和紙は照明器具のシェードにもよく使われますが、和紙を使ったランプが間接照明としても使われているのはこの性質を生かしているからです。

 

伸び縮みする

湿らせると水分を含んで伸びます(膨張します)。また、乾燥すると縮みます(伸縮します)。
障子紙を張り替えたあと、霧吹きを障子全体に吹きかけると後で乾いてピンと張るのはこの理由です。

 

折りたたみに強い


みなさん、折りたたみの跡が強いしわくちゃの日本円札は見た事あるかと思いますが、折りたたんでも(違う力を加えない限り)折れ目からバラバラに破れてしまっているお札はあまり見た事はないかと思います。
実は日本のお札は三椏(みつまた)という植物性繊維を使った和紙です。三椏はちなみに、お札、写経用紙、証券用紙に使われていますが、長い繊維なので、折りたたみを繰り返しても破れないという特徴があります。