店舗の床はメンテナンスが一番大事

一般的に、室内空間を考えたときに、床は壁や天井と同じく大きな面積を占めるものです。
大きな面積を占めるということは、その空間の印象を左右する大事な素材であること。
そして面積が大きいため、どんな素材にするか、どんな仕上げにするか、にもよって金額もかなり変わります。
お店の持つコンセプトや予算から決めていきたいところですが、何より重要視してもらいたいのがメンテナンス性です。

メンテナンス性とは具体的には
・耐久性がある
・清掃しやすい
ということを指します。

 

特に、不特定多数のお客様が来場する店舗の床は、来客が増える分だけ靴の汚れをもたらしますし、天気によっては泥や砂、水分も持ち込まれます。カフェやバー、レストランなどでは料理や飲み物を床にこぼす可能性もあります。
また商品の陳列棚や什器がある店舗は、什器+商品の重みに耐えられる頑丈な床を選択する必要があります。
車椅子やベビーカーで来場されるお客様がいらっしゃる場合も想定しておきましょう。
もちろんデザイン性を重視したいケースもありますが、その場合でも、メンテナンスについてしっかり検討しておくことが大事です。
本日は、お店の床で代表的なものをご紹介します。

フローリング

素材によっては手入れ方法が異なりますが、木目の凹凸が少なく比較的清掃がラクな素材と言えます。
種類も色も張り方も選べるものが多く、床ひとつで柄や色で室内の印象が変わります。
例えば、北欧系やシャビー感の漂うインテリアでしたら木目の色の明るくやわらかい印象のフローリングを選択したり、東南アジア系のリゾート系インテリアでしたら木目の濃いフローリングを選択するとよいでしょう。
吸音性が低い素材は、靴音が響きやすい点にご注意ください。

カーペット

フカフカした靴ざわりで、滑りにくく吸音性に優れています。高級感が漂う仕上げが多いですが、シミや汚れがつきやすいことが難点。明るい色のカーペット上の汚れは非常に目立ちます。サンプルを取り毛の長さを確かめたりシミの汚れなどを実験してみることをおすすめします。
清掃性(定期的な洗浄や張り替え)を最初に考慮しておき、ランニングコストを試算しておくことが肝心です。

石材

ハイグレードな印象を与えることができるため、単価の高い店舗などでよく使用します。本磨きの黒御影石であれば鏡面の高級感が漂います。汚れや傷がつきにくいとされ清潔感がありますが、硬いためグラスや食器などを落下させると簡単に割れてしまいます。そして吸音性が非常に低く、靴音が響きます。
また、石材は冬場はとても冷たくなるため、石材の下に床暖房設備をいれるケースもあります。

塩ビタイル

最近はデザイン性が向上し、パッと見で、石材や木材か?と間違えるものも出てきています。再現性が高く凹凸をついていたり、足触りが本物に近いものもあります。
そして石材に比べて値段は安価で、商品自体が薄く、なにより水拭きが気兼ねなくできて丈夫という素材です。
しかし、あくまで「ニセモノ」です。全体とのバランスや予算に応じて使用していきましょう。

靴を脱いで素足または靴下であがることが前提です。このため、居酒屋や蕎麦屋などで段差のある小上がりのスペースなどで使う定番素材です。
素材としては柔らかく断熱効果があるため四季を通じて足触りは一定温度となります。昔ながらのイグサや最近ではお手入れも簡単な紙製の畳があります。市松模様のように繁盛畳で畳の色を変える場合は紙製を選択します。

モルタル(金ゴテ)

コンクリート打ちっ放しの建物の床や土間などで使う安価で非常にシンプルな素材感と仕上げです。素材のもつそっけなさがシンプルやモダンなどのインテリアにもマッチするため非常に人気があり、おはじきやガラス玉などを埋め込んでデザインを作るケースもあります。
完成した当初はシンプルで美しい仕上げですが、数年たつとどうしてもクラックと呼ばれるひび割れが入ります。
後でがっかりすることのないよう、事前に知っておくことが大切です。