発想の転換

仕様の打ち合わせをしていると、トイレの紙巻器(トイレットペーパーホルダーともいいます)はどんな形にするか、どこに付けますかという話はたくさんしても「どっちの向きにつけますか?」とは言ったことがありませんでした。

はい、普通、トイレットペーパーの芯のロールが床と平行になるように設置するもの。
そして、便座に座った時にちょうど膝頭のラインあたりにトイレットペーパーがあれば使いやすいもの。
しかし、先日パリに行った時に、考えが凝り固まっていたことを思い知らされました。

 

トイレットペーパーホルダーが縦に設置されていたのです。
しかも、定説の膝頭ラインどころか、水洗タンクの横に設置!!

もちろん、間取り上、写真の右側はバスタブで、左側は洗面スペースなので、この位置につけざるをえなかったというのもありますが。
そして、なにかのカタログでもこういう縦に設置のホルダーも過去に見ていたはずなのに。
縦。。。。
二度見どころか三度見、四度見しました。
自分の発想のストックに、なかったんですね。縦につけるということが。

「こうすべきもの」と思い込んでいたうちの一つがガラガラと音を立てて崩れた瞬間でした。

 

おそるおそる、便座に座って早速シミュレーション開始。
(職業柄、使い勝手はとことん試します)
座ってペーパーを巻き取ってみたり、巻き取る時に振り返った体の角度を写真に撮ったり(辱めを受けた気分になるためこちらは非公開とさせてください)、何度もペーパーを切ってみたり。

使ってみた結果は、「・・・まぁ、これも、あり・・か」
確かに紙巻器の上蓋がついていないので切り取りにくい面はあるものの、だからといってめちゃくちゃ使いにくいわけでもありません。

むしろ、切りやすい角度をマスターして切り取ることができたら、縦型トイレットペーパー2級くらいの使い手にはなれます。

ああ、この発想・・
正直、悔しかったです。
こんな風に、お客様にまだまだベストなものを伝えきれてないなぁ。と。

 

けれどね。
こういう発想もあるんだと知ったことは大きな収穫。
昨日よりも今日。今日よりも明日。
常に「こうすべきもの」と「こうしたらおもしろいもの」を見つけていける好奇心を大事にしていきたいと思います。