アイデアをカタチにして見せるということ

空間づくりの打ち合わせをしていると、しばしば「あ〜っ、この感じ、どう伝えたらいいだろう」という、言葉で説明することが難しい場面に出くわします。

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私はそういう時は頭に浮かんだアイデアをスケッチにしてお客様に見せるのですが、会話をしながらお客様の前で「こんな感じでしょうか?」とラフなスケッチを見せると、予想以上に、ラフでもスケッチを描いたことに対して非常に喜んでくださいます。
今までカタチが見えてなかったものに対して、ラフながらカタチが出来上がってくる様を目の前で見えることに喜びを感じるとお客様がおっしゃっていました。
時間があれば着彩してきれいに整えたいところですが、話しながら、目指す方向の雰囲気をつかんだりカタチを共有することで、打ち合わせがしやすくなるので、まずはちゃっちゃとラフスケッチ。
特にお客様が、「なんて言えばいいかな〜」とうなっている時は、お客様が発する単語をできる限り拾って、おっしゃりたいことは何だろう、と頭をめぐらせます。

 

私はこの作業を「チューニング」と呼んでいます。ラジオのチューニングのように、お客様が思い描いている波長を少しずつ合わせていって「それです、それです」という言葉が出るまで微調整を繰り返してあらゆる知識や経験を総動員させています。
このチューニング、お客様の思っている波長に少しでも合わせていくには、よりたくさんの波長の要素を知っている必要があります。
駆け出しの頃は知っている波長も少なく、自分よりも波長の多いお客様を相手にすることは大変でしたが、慣れてくるにつれ、今まで何を自分が見たり聞いて感じて経験してきたかが、チューニング作業の出来栄えに大きく関わっているなということに気づきました。
それまでは、このチューニング作業は「もしできなかったらどうしよう」という不安がありましたが、これこそが打ち合わせの楽しさであり、空間コーディネーターとして求められているスキルの一つかなとも思うようになりました。
しかし、これ、スケッチを描くのが苦手なコーディネーターさんもいらっしゃいますし、手描きではなくあくまでCADのパースイメージでしっかり出したいコーディネーターさんもいらっしゃいます。表現の仕方は自由だけれど、結局はいつ、どうお客様とイメージを共有していくかの問題なのでしょうね。

 

新人のインテリアコーディネーターさんに「何をしたらレベルアップできるでしょうか?」と聞かれる機会が多々ありますが、こういう時は必ず「たくさん遊んで、たくさんの場所に行って、たくさんの経験を積んで、その経験を言葉や絵で表現できるようにしておくこと」と答えます。
経験していないことはなかなか語れないし、説明もできず、すぐアイデアも枯渇してしまうものですが、より多くの経験がコーディネート提案を助けてくれるようになればしめたものですね。
かくいう私もアイデアが枯渇しないよう、定期的に知識や経験のブラッシュアップを図っております。

 

 

ed-commonsでは、お客様のワクワクや希望のアイデアをなるべくカタチにしてご提案することを心がけております。
ぜひ、打ち合わせではカタチになっていなくてもアイデアをお伝えくださいね。
「こうじゃない」「もうちょっと○○な雰囲気で」と一緒に作っていく楽しみを味わっていきましょう。