子供版「ああ無情」から学ぶ、学びたい人にがっかりさせないコツ

先日、子供のためのインテリアセミナーを開催しました。
きっかけは、小学生のお嬢さんがインテリアの仕事に興味があるというお母様からのご依頼。
以前、私がストアカで子供向けのインテリアセミナーを開催した際のコラムを読んでご依頼いただいたとのことでした。

 
 
今回のセミナーは、「インテリアに興味のある人に知っておいてほしいこと」を中心に組み立てました。
もちろん文章や構成は子供向けに配慮をしておりますが、大事なことや一番知っておいて欲しいことについては、子供でもわかるようにかみくだいた内容でしっかり伝えることを心がけました。
それは、子供だから簡単な内容で済ませればいいや、ではなく、せっかく興味を出してインテリアの世界を覗きにきた人に対して、人間対人間として対等に向き合いたいという理由があったからです。
 
 
それは、私の子供時代の思い出にさかのぼります。
私は幼稚園時代から幼馴染のお姉ちゃんの影響で、本の虫と言われるくらい本好きな子でした。
幼稚園時代から、絵本よりは小学生が読むような長編の本を何度も何度も繰り返し読んでいました。
 
いまだに色んな本の内容を覚えていますが、中でも一番がっかりした本がこちら。
ああ無情 (子どものための世界文学の森 22)   ビクトル・ユゴー著

 
「ああ無情」(レ・ミゼラブル)を読んだことがある方やミュージカルや映画を見たことがある方も多いと思いますが・・
なんと子供版の「ああ無情」は、原作にはない衝撃的な結末を迎えます。
 
 
「ああ無情」のあらすじを知らない方には大変申し訳ないのですが、ストーリーの最後の最後、一人寂しく死の床についた主人公ジャン・バルジャンのもとに、真実を知った娘コゼットが駆けつけていく・・・というドキドキハラハラするシーン。
 
かわいそうなジャン・バルジャンどうなるの?マリウスとコゼットはやく間に合ってー!と思いながら夢中で読み進んできた子供たちに、この子供版の最後は
 
 
「この物語の結末は、あなたがたがもっと大きくなって、この物語の原作をほんやくで、あるいは原文のフランス語で、はじめから全部読んで、自分でたしかめてください。 おわり」
 
 
で終わるのです。
 
 
・・・・・は?
最後どうなったのっ??!!!
せっかくここまで長編を読んできたのに、なんだよそれ!!??o(`ω´ )o
 
 
と、読後、しばらく呆然としていたことを覚えています。
がっかり。
ジャン・バルジャンが最後どうなることか・・と息をつめて最後まで読んだのに、気になる結末はなぜか大きくなってから読めと先送りされるというひどい展開。まさにああ無情。
ひどいオブ・ザ・イヤー!!!!!
 
 
子供心に激おこ&もやもや度1000%の結末です。
 
 
子供向けの児童書だから、シビアな結末を知らせたくなかったということなのでしょう。
そういえば、児童書って、大人版と違う結末になってるものって多いですよね。
たとえば、主人公の死を描かない、とか、悲惨な結末をハッピーエンドに変える、とか。
アリときりぎりすも、きりぎりすが最後死なないでアリに助けられたという微妙なハッピーエンド?もありますし。
 
 
子供だから。
まだわからないから。
ショックを受けるから。
そんな大人の配慮で、子供の世界は、作られたばら色のハッピーエンドで覆われていることが多いです。
 
 
これってどう思いますか?
自分がそんな風に、本当の内容をねじまげて教えられていたと知ったら?
知りたいのに今は知らなくて良いよと言われたら?
 
 
子供だって、真剣にこの長い本を旅してきたわけです。
子供なりに、本の世界に入ってジャンバルジャンの不当な苦労や人生に心を痛めたり応援したりしているのです。
 
子供だって子供の世界で、理不尽なことに戸惑ったり傷ついたりしながら生きています。
現実はハッピーエンドばかりではないこともうっすら感じて生きています。
何よりも、子供だからという理由で、知りたい権利を奪ってはならない、と思うのです。
 
 
子供の頃、心底がっかりした「ああ無情」。
私が「子供だから」と内容をオブラートに包んだり、捻じ曲げないで伝えようと思うのは、まさにこのがっかり経験があったからこそ。
 
子供だから、と変に配慮して内容を捻じ曲げたり教えなかったりするのではなく、子供でも知る権利があることを大事にしたいと考えています。
大人でも子供でも、学びたい対等な人間。
しっかりと一人の人間として向き合って、せっかく来てくださった学びの時間を大事にしたいと考えてセミナーを作っています。
 
 
 

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