ひろしまタイムラインで時代を共有する

常々、インテリアの仕事とは、人が幸せに平和に生きるための暮らしを提案する仕事だと考えています。
 
だから、床壁天井がどうだとか、照明がどうだとか、カーテンがどうかだけではなく、もっと根本的なことから考えることも多いです。
人は何に幸せを感じるのか、嬉しくなったり安心したりするのか、どうしたら平和に安全に暮らせるのか、平和とは何か、人生とは何か、個性とは何か、価値とは何か、ということも真剣に考え、本を読んだり人の話に耳を傾けるようにしています。
 
 
人はそれぞれ違うし、家庭ごとによっても暮らし方や家族構成が違います。
もちろん時代によっても地域によっても考え方や価値観は変わります。
それは知識としては知っていても、環境が違うと、受けている教育が違うと、まったく暮らしが違うのだとまざまざと感じることが今夏おきました。
 
 
2020年、NHK広島では、ツイッターを通した戦争疑似体験の企画が展開中。
1945ひろしまタイムライン
 
「もし75年前にSNSがあったら、当時の人々はどのようなことを感じ考えて発信しただろうか」ということを、実際の3人の人物が当時書いていた日記をもとに、毎日SNSで、当時のリアルタイムに合わせて発信されています。
 
 
3人の登場人物は
1945年当時、中学1年生のシュンくん。
広島の夫の実家に疎開してきた妊婦のやすこさん。
そして広島の新聞記者の一郎さん。
 
もちろん、3人は戦時中の日々を生き抜くことに必死。
SNSからは日々の何気ないことだったり、戦争のことだったり、家族のことだったり。
毎日見ているうちに3人に、まるで知り合いのような親近感が湧いてきました。
 
 
1945年広島といえば、原爆。
運命のあの日に広島で生活していた人たちのその時その時のつぶやきが、75年後に発信されています。
 
 
歴史にif(もしも)はない、けれど。
私たちは、過去に何が起きたかを知っている、いわば神の視点。
 
だから、8月6日が近づくにつれて、3人のことを思うといてもたってもいられませんでした。
このささやかな暮らしが原爆投下でどんな風に奪われてしまうのか・・
奇跡がおきて、原爆から逃げてくれ、助かってくれ・・と、祈るような気持ちで。
ツイートを見るたびに、胸がぎゅうっと締め付けられ、私の方が生きた心地がしませんでした。
 
 
無事に原爆から逃げのびてほしい、と思う反面、ある、ペルシアの昔話を思い出していました。
 

ペルシアの金持ちが召使いたちを連れて屋敷の庭を散歩していたところ、一人の召使いが恐怖の悲鳴を上げた。
 
「今、 ”死” に遭遇しました。
”死” につかまらないように、今すぐここから逃げさせてください。
遠いテヘランまで今すぐ逃げれば、奴も追いつくことはないでしょう」
 
金持ちはうなづき、召使いに馬を与えた。すぐに召使いは馬に乗り逃げていった。
 
しばらくして、金持ちも ”死” に遭遇した。
 
「おい、私の召使いはお前に怯えて逃げたぞ。どうしてあんなに怖がらせたのだ?」
 
”死” は言った。
 
「いや驚いたのはこっちの方ですよ。だって今夜テヘランであの男と会う予定だったのに、ここで会うとは思ってなかったですから」

 

 
人間は、死から逃れられない・・・・のか。
黙って死を見ているしか・・・・ないのか。
 
悲しさと絶望で打ちのめされそうでした。
 
 
8月6日の朝。
他人のSNSでこれだけ眠れない夜はあっただろうか、というくらい、明け方からドキドキ不安で。
たとえ、逃げろと言えたとしても、どこに逃げたら良いのでしょう。
だって、1945年8月6日の時点では、日本の空は丸裸の無防備で、死が降ってくるのをただ受け止めるしかなかったのですから。
 
 
1945年、原爆投下の8月6日、午前8時15分。
空襲警報が解除され、人々が朝ご飯を食べ、さあ仕事に行こうかというその時。
3人のSNSの呟きが一変しました・・・
 
 
 
地獄のような惨状が75年を経てSNSから流れてきて、2020年の私は何度顔を覆い目をつぶったことか。
死が彼らを、彼らの身近な人たちを非情に連れ去っていくさまを、見ているだけで止められない自分。
 
 
なんとか生き延び、敗戦を経験した彼らの呟きに、何度も言葉にならない感情が込み上げてきます。
 
 
正直、「ああぁ・・」という嘆きが精一杯で、発する言葉がみつからないのです。
「かわいそうに」「殺さないで」「ひどい」「怖い」「なんで」「戦争は駄目だ」「相手を憎まないで」って、今その渦中にある人たちには意味のない言葉のような気がして。
75年後にいる私たちは、彼らとはまた違う世界にいることを痛感したのでした。
 
 
しかしながら、こんなにリアルに戦争を身近に感じたことはありませんでした。
また、戦争をエンタメ化することでしか、75年後の私たちには戦争の重みが伝わらない時代であることをまざまざと感じた日々。
そして、今がどういう時代なのか、どこに私たちが向かっているのかを、言葉が見つかった時、改めて言葉にしたいと思います。
考えることを放棄したくはないです。
 
詳しく知りたい方は、彼らのSNSにアクセスしてみてくださいね。
 
 
 

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