どう使うか?押入れとアルコーブの活用方法

ドラえもん、といったら、誰もが知っている国民的マンガの主人公。
ドラえもんは未来からやってきたネコ型ロボットですが、どら焼きが好きでパクついたり、泣いたりと、かなりの人間味あふれるキャラクターです。
今日はそのドラえもんが毎日寝ている押し入れと、フランスの建築でよく見かける「アルコーブ」についてご紹介したいと思います。
 
 

寝具は移動式か固定式か

人が横になって寝る寝具として、布団かベッドというのが世界でも共通しているように思います。
伝統的な日本の寝具は布団(今ではベッドという選択肢もありますが)を押し入れから出し入れして自分で好きな場所に敷き、朝になったら片付けて・・という「移動式」です。
移動式なので、夜は寝室として使い、日中は食事をとったり仕事をしたりというように、好きなように場所を使う可変性が最大の魅力ですね。
また寝具にこもりがちの湿気を干すことが簡単にできたり、軽さも特徴的です。
 
 
それに対してフランスでは、固定のベッドを床に設置し、その部屋を「寝室」として使う「固定式」。
ベッドの周囲を上からのカーテンや布で囲む天蓋スタイルのベッドでプライバシーを保つのが伝統的な寝具のスタイルでした。
お姫様スタイルとして憧れの天蓋スタイルですが、もともとは、プライバシー保護のためのものです。
 
そして、固定式なので場所は取りますね。
ベッドはシングルかダブルで幅は変わりますが、フランスのシングルベッドはw90cm x h200cm、ダブルベッドはw160cm x h200cmとされています。
 
しかも都市部では貴族たちの小間使いや労働者の単身者の住まいを確保する必要があり、限られた床面積の中で、召使いたち用に作られていたキッチンや寝室が一体となったワンルームが発達していくのですが、その中で日本と違うのは建物の「天井高」。
 
天井の高さはたっぷりあるので、1つのワンルームの中2階を作ってリビングスペースと寝室スペースを分けたり、また、もともとは物入れのスペースだったところをくり抜きベッドをしつらえたりとしたわけですが、この壁をくりぬいたスペースのことをアルコーブ(Alcôve)と言います。
ホラ、みんなが知っているドラえもんの押し入れと似ていますね。
 
ドラえもんの場合はそのまま押し入れの段を活用しましたが、フランスではもともとタンスを置いていた物入れを開口部にしてベッドを置いて活用した、というわけで、ドラえもんの押し入れ活用の発想はかなりフランスでも受け入れられるのではないかなと個人的には思います。
 
 
また、ワンルームをいかに活用するかという工夫は現代のリビング空間にも生かされています。
昼間はベッドが見えないように戸棚の中に収納したり折りたたんだりソファにしたりといった「狭い部屋を活用するためのベッド」はこうした住宅事情から発展していったんですね。
そう考えると、文化や社会が違っても、似たようなことを考え出すのはやはり人間同士だからかもしれません。
フランスのアルコーブを見ていて久しぶりにドラえもんを思い出す私でした。
 
 

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