よいものを長く大事に使う、旭川家具のスピリット

写真の出典:CONDEHOUSE
異業種の方には少し驚かれますが、インテリアや建築の仕事をしている人って、高い確率でいろんなところに出かけて家具や建築を見て回っている人が多いかと思います。
趣味半分、勉強半分といった形ですね。
会社員時代は、社長に勉強だとかけあって設計室でシンガポールで開催されているインテリアの見本市Maison et Objet Asiaに弾丸ツアーを企画して行ったこともあります。
(月曜の6時に仕事を終了させてみんなで羽田に行き、畿内泊で定休日の火・ 水とシンガポールをまわって木曜だけ休暇をとって夕方帰国という超弾丸でしたが・・)
 
やっぱり実際に見て、触れて、聞いて、を経て、知識が体験や経験になりますよね。
ものづくりの仕事をしていると、常にアウトプット(提案)が求められます。
でも、アウトプットって、できそうでなかなかできないんです。アウトプットに勝るインプット(知識の吸収や体験)がないと、アウトプットはすぐ枯渇してしまいます。
インプットが10あってはじめてアウトプットがやっと1できるんじゃないかなぁと個人的には思っています。
 
 
独立してからは、自分の身近な範囲でしか動けておりませんでしたが、今回、北海道の旭川で開催される旭川デザインウィークに行くことにしました。(またもや1泊2日の弾丸ツアーですが)
 
旭川デザインウィーク
2018年6月20日(水)〜6月24日(日)
旭川市の各所にて開催
 
え?旭川?と思った方もいるかもしれませんね。
実は、旭川って、日本を代表する家具メーカーの宝庫で、「旭川家具」と呼ばれる家具の一大産地なのです。
 
北海層の旭川といえば、北海道の上質で豊富な森林地帯。明治の開拓時代から林業が盛んだったこの地域には、木材を使う家具職人が多くいたそうです。
戦争、戦後の時代を経て、日本人の暮らしに沿う家具も様相が変わりましたが、旭川家具の特徴は、良質な木材とシンプルかつ機能性のあるデザイン。
いまでは国内外からのデザイナーと組んで制作した、時代や暮らしにあった家具を国際展示会にも出展するなど、旭川家具は一大ブランドとしてその名を轟かせているのです。
 
 
私が旭川家具を好きだなと思う理由は、下記の旭川家具憲章にある、作り手のスピリット。
 
旭川家具憲章
1 人が喜ぶものをつくります
2 木のいのちを無駄にしません
3 高品質なものを必要なぶんだけつくります
4 修理して使い続けられるようにします
5 次代の家具づくりびとを育てます
 
IKEAとかニトリといった、安くて見栄えのよいファストブランドの家具が大流行りの昨今。
今までうん十万と高い金額だった家具に見劣りしないデザインで安く買えることから、人気があるのもうなづけます。
 
でもね、価格が安い分だけ、すぐ壊れたり修理ができずに定期的に買い替えが必要になる家具でもあります。
 
旭川家具憲章にあるように「いいものを長く大事に使う」「木のいのちを大切に扱う」価値観って、時代に逆行しているようで、でも普遍的な価値観のように思うのです。
人間も、家具も、じっくりじっくり、大切に長くお付き合いしていくことで価値って出てきますものね。
 
そしてなにより、木をいのちとしてみているから、産めよ増やせよの量産体制ではなく一つ一つを丁寧に、しかも、次世代に技術をつなげて行くことも考えているから、この旭川ブランドは品質を保てているのだろうなぁと思うのです。
山や川をカムイ(神威)とあがめていたアイヌの地域の誇りを感じます。
これについては、ちょっと話せば長くなるのでまたの機会に。
 
 
閑話休題。
今回の旭川デザインウィークに行く目的は
・家具の工場見学
・家具の職人さんやプロフェッショナルに話を伺いに行く
というのがメインテーマ。
 
これらのテーマを実際に形にできるのは少し先になるかもしれませんが、楽しみに待っていてくださいね。
もしこのコラムを読んでくださっている方で、同じ頃に旭川に行く!という方がいたら、ぜひ現地でお会いしたいですね。