サンプルで打ち合わせする前に伝えるべき4つの注意点

インテリアコーディネーターの仕事はサンプルに囲まれて仕事することが多いです。
サンプルがあるもので代表的なものといえば、カーテン生地や壁紙、屋根材、床材、建具色、金物、キッチン面材(扉の面材)など。
 
 
サンプルは実物のミニチュアとはいえ、見た目も手触りも伝わります。
言葉や写真をみせるよりお客様にもイメージが伝わりやすくなります。
 
 
しかし、ここに落とし穴が。
サンプルをみて打ち合わせする際には、お客様に前もって注意しておくことがあります。
それは、大前提として「あくまで色味チェックのためのサンプルである」ということ。
 
 
実物の壁になったらどう見える?実物のキッチンになったらどんな印象になる?
的確にこたえられますか?
サンプルでは小さすぎて実物の「実際」はなかなか伝えることができません。
また、サンプルには知っておくべき注意事項があります。
今日は、サンプルをみて打ち合わせする際にお客様に伝えるべき4つの注意点(色彩編)をご紹介します。
 
 

1.面積によって色の感じ方が異なる(面積的効果)

色には視覚効果といって、長さや大きさ、距離や面責などを取り違えるといった様々な視覚的な効果を生み出します。
まず大前提として、色は視覚効果に影響されやすい性質があることをお客様に伝える必要があります。
 
最初に伝えるべきは、面積による視覚効果の影響。
サンプルの方が実物よりも面積がはるかに小さいため、実際の色より濃く見えるという効果があります。
つまり、サンプルよりも実際の実物は若干薄く感じるのです。
 
 
インテリアコーディネーターとしてひやっとするのはお客様が納品チェックの時に
「あれ?こんな色だったっけ?もっと濃かったような気がするけど・・」と抱いている印象と違かったとき。
こうしたことのないよう、打ち合わせの最初に、サンプルの方が実際の色より濃く見えることを伝えましょう。
色選びの際に「実際はもう少し薄くなりますよ」というお客様への意識づけが必要です。
この面積的効果は最初に伝えておくと、完成時のクレームが減ります。
 
 

2.色によってサイズ感が異なる(膨張色と収縮色)

こちらも膨張色と伸縮色という視覚効果の一つです。
洋服でも、色によって体が大きく見えたり痩せて見えたりしますよね。
 
 
住宅やインテリア商材も同じこと。
「室内を広くみせたい」という要望があれば、膨張色と言われる、明るい白系か、明るい黄色、オレンジなどの膨張色をご案内しましょう。
寝室の天井など、寝そべったときにちょっと空間が広く感じてしまうことが気になるエリアには、引き締める濃い寒色系や明度の低い黒などの収縮色をご案内します。
 
 

3.色によって感じる距離感が異なる(進出色と後退色)

ビビッドな赤や黄色、暖色系は進出色といって「飛び出してくる」色です。
反対にグレーや寒色系の色は後退色といって「ひっこむ」色です。
 
 
小さいスペースのトイレに奥行き感を持たせたいときや、リビングの広さ感を出したいときは
後退色を上手に使って「奥行き」を演出することができます。
 
 

4.光源によって、色が違って見える

洋服を買いに行ったときに鏡の前であわせた時はきれいな色にみえたのに、実際に家に帰って着て見たら思っていた色じゃなくてがっかりした・・という経験はありませんか。
これは、演色性の高いオレンジ色の光源の照明効果で目の錯覚がおきてしまった可能性が高いのです。
(オレンジ色の照明は、肉や野菜を美味しそうにみせたり、宝石を美しく輝かせたり、美肌にみせたりする効果があります)
 
 
打ち合わせのスペースは、大抵室内ですよね。
ということは、照明の色によって実際の見え方が異なるという可能性があるということ。
 
 
外壁だったら、日中太陽の光があたるため、室内の光ではなくなるべく窓際か外といった太陽光のもとでサンプルをチェックするようにしましょう。
壁紙の打ち合わせには、室内と同じ環境の光源の下でサンプルを見ることをおすすめします。
 
 
 
以上4つの注意点をご紹介しました。
インテリアコーディネーターは、感性の仕事とも言われがちですが、お客様がその感性にマッチしなかった場合、
「センスがあわなかった」「いまいち好みが伝わらなくて満足できなかった」と言われてしまいます。
 
だから、こうしたカラーの知識を駆使して打ち合わせをすると、お客様が得たい内容にたどり着くための理由を説明することにもなるため、説得力が高まります。
また、見方を教えておくとお客様自身がチェックするべきポイントを理解できるようになるので、お客様も「インテリアコーディネーターさんにサポートしてもらって自分で選べた」という満足度が高くなります。
 
 
ここにあげた色彩の知識はほんの一部。
照明の知識ともあわせて打ち合わせで使えるように、学んでおきましょう。